プロの星空ガイドが、星よりも大切にしていること

星空ガイドは「曇ったときこそ腕の見せ所」です。
 

星空ガイドの日に曇っているということは、よくあること。観望会が終わったら晴れてくるっていう「観望会あるある」も存在する。星が見えない確率ってそれなりにある。そんな日に「結局、何にも見れなかった。何もすることがなかった」というのは悲しい体験になってしまう。

 

体験をしに来たのに、体験ができない辛さって本当にトラウマ級。

 

以前、娘と無料の天体観望会に行きました。
望遠鏡を見るための列に２時間並んだけれど、天体望遠鏡のエリアにたどり着く前に離脱しました。晴れていたけれど、人が多すぎたのです。

 

「望遠鏡見れなかった・・つかれた・・・」と、はらはら泣く娘に心が痛かったです。

 

２時間近く、ただ立ったまま並ぶ。小学生にとって、すごくつらかっただろうなと思う。
（親としてもっと早く離脱すれば良かった後悔もしてる）

 

曇りも「見れなかった」という部分では同じ。
だからこそ、曇りの時のプログラムは大切。

私が運営している、星空案内人のスキルアップコミュニティ#StarGuideLabo。

毎月第４日曜日の夜に、定例会という名の勉強会・情報交換会を行っています。１０月のテーマは「星のおねえさんに話をきこう」でした。

 

「星のおねえさん」こと「やまきえみさん」は、星空ガイドとして活躍中。秋田、長野を中心に色んな所で星空ガイドをしています。

 

ラボメンバーは、ボランティアや本業などさまざまな形で星空を案内している人たちです。そういう方々にとって、星空ガイドを生業としている人の話を直接聞く機会は、得るものが多いと思います。

 

彼女はたくさんの経験を話してくれた上で「天気が悪い日を乗り越えることが肝心」とおっしゃっていました。色んな施設が、星空を観光資源にしたいとチャレンジしている。でも天気が悪い日を乗り越えられなくて、あきらめることが多いそう。

 

毎日晴れてるわけじゃないからね。。。
だからこそ、天気の悪い日のプログラムをしっかりと考えて、ガイドをしてきたとえみさんは言います。

 

自分たちのおもてなしを、とことん考えること。
どんな天候であっても、楽しい時間を過ごしてもらうこと。その気持ちが、活動のベースにあると言っていました。

 

星空ガイドすることは「その時間を体験してもらうこと」そのアイテムとして月や星がある。。。とも。

ものすごく共感しました。

 

私も曇ったとき用のコンテンツを、これでもか！と用意する派

 

「星が見れず、残念だったね」ではなく「星が見れなかったけど、楽しかったー」にする

 

色んなコンテンツを準備しても、本物の月・星には勝てないけれど。

来てくれた方を大切にする、おもてなし。

 

その重要性を改めて感じました。

初心だいじ。

 

そんなすてきな定例会でした。