モデルロケットには「サイエンス系」と「情操教育系」があります

モデルロケットは本物のロケット原理を応用した、小型のロケット模型のことです。プラスチックや紙などで作られ、火薬を燃焼させることで空に飛び上がります。

私が「モデルロケット教室」で使用しているものは、全長３５センチ、重さ５０グラム程度。紙とプラスチックで出来ています。（火薬をとめるフックだけ金属）

そのロケットは初速２００ｋｍ、高さ４０ｍまで飛びます。

アマゾンで売っている、エステス社製のモデルロケットキットだともっと高さが出るようです。

モデルロケットキットを作って打ち上げるには、資格は必要ありません。火薬エンジンの中でも一番小さいものを使うことが多いので。ちなみに、エンジンとなる火薬は「がん具花火」に分類されます。

ただ、一部の火薬は１８歳未満が所持することが禁止されています。また、大きなロケットを打ち上げる場合は、モデルロケット協会の資格が必要にになってきますのでご注意下さい。

モデルロケットでいちばん大切なのは、安全への配慮です。

それは、火薬を使い空高く打ち上げるがゆえに、周囲へ迷惑かけないことや自然への配慮が必要になってきます。

火薬を使い、すごいスピードで打ちあがるロケットは、風に流されたりして遠くで落下することがあります。そのため、相当広い場所の確保が必要。

そして、打ち上げの時は、その広い場所に人が入らないようにします。

種子島のロケット打ち上げの時も、海上の広い範囲が立入禁止区域になります。あんな感じです。

高さ４０ｍまであがるなら、４０ｍ四方の範囲で安全区域を確保する必要があります。学校の校庭ぐらいは必要な感じ。

打ち上がる高さが高くなると、確保する範囲は広くなります。ロケットが空中にいる時間が長いぶん、遠くまで流されるから。

高さについても、空港周辺は制限があったりします。
地域の条例を確認し、使う施設に許可などを取るなど調整が必要です。

（これがいちばん苦労する部分でもあるかも）

モデルロケットは、ロケットの原理を学ぶことができるし、設計しだいでは大きいものも制作できるので、工学的な要素が強いです。

「ロケット開発に携わりたい！」という想いで、モデルロケットを制作している人もたくさんいます。モデルロケット協会は、そういった方々の為に存在しています。

そしてもう１つのモデルロケット教室があります。

それが植松電機が主導しているロケット教室です。

こちらは、植松電機の社長である植松努さんが「どうせ無理をなくす」というコンセプトで、子供たちに「難しいことができた！」という自信を持ってもらうための手段として開催しているモデルロケット教室です。

ロケットが手段なのは、植松さんがロケット開発をやってるからですね。

とはいえ、植松式のモデルロケット教室から、ロケットや宇宙に興味を持つ子もいると思う。
そういう子にサイエンス的なステップの道筋を作れたらな、、、と、個人的には思っています。