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親子で楽しむ!望遠鏡工作ワークショップ 開催レポートと配慮したこと

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親子で楽しむ!望遠鏡工作ワークショップ 開催レポートと配慮したこと

親子で楽しむ!望遠鏡工作ワークショップ 開催レポートと配慮したこと

2025/02/11

(参加者 Aさん)

親のほうが夢中になりました

そんな感想をいただきました。

 

親は、子供にとって最初のロールモデルです。親が子供に「新しい体験にワクワクしている」姿を見せる機会は、とても貴重かもしれません。

「ガリレオの観測の追体験」というストーリー性を持たせた望遠鏡工作教室

北神戸田園スポーツ公園で「国立天文台望遠鏡キット工作教室」を開催しました。

 

私の工作系ワークショップには2パターンの目的があります。

  1. 作るプロセスを大切にすることで、自信を醸成する。
  2. 作ったものを継続的に使うことで、好奇心を醸成する。

 

モデルロケットや宇宙パラシュート前者であり、望遠鏡工作は後者になります。

 

学習指導要領を調べると、月を学ぶのは3年生、星座を学ぶのは4年生、太陽系を知るのは5年生です。すべての参加者に刺さる座学は、正直と難しいと思っています。そのため、知識をいれるというより「ガリレオが発見したもの」というストーリーを話すスタイルにしています。

 

ガリレオという存在はとてもありがたい。

 

彼が400年前に作った望遠鏡は工作望遠鏡と同スペックであり、発見した天体は自宅からでも観測しやすい天体が多い。時代背景とストーリーのあるガリレオの追体験で「観察の目的」を設定しやすいと思っています。

望遠鏡を作ろう

今回使用した工作望遠鏡は、国立天文台望遠鏡キットです。

 

今回使用したのは、国立天文台がプロデュースした『国立天文台望遠鏡キット』です。16倍と66倍、2種類のアイピース付き。レンズをはめてネジで固定するだけのシンプルな組み立てです。

 

工作慣れしている大人ならサクサクできます。でも、ネジは小さく、レンズも似たサイズがあると、どれがどれやら・・・になるし、鏡筒を合わせる部分でズレて隙間ができてしまうこともあるので、工作が苦手な人には一苦労かもしれません。

 

だからしっかりとサポートしています。

低学年だと一人で作りきるのは厳しいので、親子で一緒に作り上げるのが丁度いいと思います。

望遠鏡を使えるようになろう

このワークショップのゴールは、『家に帰ってからも使えるようになること』。だから、望遠鏡の使い方をしっかり練習します。今回も2時間のうち、1時間を操作方法の説明と実習に充てました。

 

工作した天体望遠鏡は、そのままでは使うことができません。
広い空から見たい星を望遠鏡で見つけるためには練習が必要です。

 

星を見つけること、望遠鏡で導入すること、ピントをあわせること。

「どの状態がピントが合っていると言えるのか」地球上のモノだとすぐわかりますが、星だと意外に分からなかったりするものです。

 

恒星を望遠鏡で見たとき、どのくらいの大きさで見えるかを知らない場合があります。ピントが合っていないと恒星が大きなぼやけた円に見えることがあります。これを見て、「この望遠鏡では恒星がこんなに大きく見えるんだ」と思ってしまうかもしれません。しかし、実際にはピントが合っていると、恒星は小さな点として見えるはずです。

 

それは実際に「これが正しいですよ」とお伝えすることで、理解してもらうことが多いです。

 

望遠鏡で見える天体の「正解を知る」ことが、実習を行う上で大事なことです。

正しい使い方を学ぶことで、観察がより楽しくなってきます。

 

「望遠鏡を使うの楽しそう!もっとやりたい!」と思ってもらえることがイベントのゴールです。

イベント設計時に配慮していること

イベントは16時から18時に開催。この時間なら、明るいうちに操作練習ができ、日が暮れると月の観察も楽しめます。

当日は雪予報もありドキドキでしたが、実習の時間帯は晴れ間も見えて、月を観察することができました。実習時間の終わりには、じわっと金星と木星も見えてきたので、慣れてきた人は惑星導入にチャレンジしていました。

 

望遠鏡で星を見るためには、ちょっとしたコツをつかむ必要があります。それは星を導入することや、ピントを合わせるという操作だけでなく、見たい星がいつ・どこに出ているかを事前に知っておくという情報収集も必要です。

 

また、小さいお子さんは「片目で望遠鏡をのぞいて、光を見る」ということが難しい場合があります。片目で筒をのぞき、直進してきた光をとらえるのは、小学校低学年ぐらいまでは難しい行為なのだそうです。大人が当たり前にできることも、成長過程の子供たちには、難しくこれからということはたくさんあります。

 

対処法としては、見ていないほうの目を手で覆うようにしてください。それだけで光をとらえやすくなります。

 

実習しながら、そういうことを個別にお伝えしています。

まとめ

望遠鏡で星を見ることは、『癒し』であり、『確認作業』でもあります。

 

月や星をただ眺めて、その美しさに見とれることもあれば、写真を撮って楽しむことも。

さらには、得た知識を確かめるために、空へ望遠鏡を向けることもあります。それが、観測のスタートです。

 

ガリレオは、望遠鏡を作り、コペルニクスが提唱した地動説(自分が得た知識)が正しいのかを、望遠鏡で確認(観測)しました。

確認作業をすることで、知的好奇心は深まっていくのかもしれません。

 

そして、大人のほうが好奇心が強く刺激されるかもしれません。確認するための情報をたくさんもっているからです。

 

そのワクワクを子供と一緒に体験し、親子の良い思い出になると素敵だなと思います。

参加者の声を集めました

子供達には、手書きで、大人にはFormsでアンケートに回答いただきました。

参加者(親御さん)

分からないところをしっかり教えて下さり満足です

参加者(親御さん)

望遠鏡の構造を少し理解することによって、より観察を楽しめたのではないかと感じました

参加者(親御さん)

大人の方が夢中になりました

参加者(親御さん)

使い方まで教えていただけたので、これからも活用できそうでとても嬉しいです


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ブログ記事の執筆担当:伊藤うらら(WhitePiece代表/星のソムリエ)

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北神戸を中心に、天体観望会、ロケット教室などを企画・運営・講師をしています。
これまでに、のべ2000人超の方々に星や宇宙を楽しんでもらっています。

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