土星を星空案内するなら何を、どう語る？

星空案内で土星をガイドするなら？

天体観望会でも人気の星「土星」

美しい環に大興奮する方も多く、とても魅力的な天体です。

どんな切り口で魅力を伝えようか。

土星は太陽系の6番目の惑星で、美しい環が特徴です。

地球から肉眼で見える最遠の惑星でもあります。天王星・海王星は肉眼で見ることができません。この2惑星は望遠鏡が発明されてから発見された星たちです。

木星に次ぐ2番目の大きさで、半径は地球の9倍あり、主成分が水素とヘリウムというガスのため非常に軽く、プールに入れたら浮くと言われています。

地球のように岩石がないので「地上」という概念がありません。降り立つ場所がない不思議な星。そのため自転も緯度によってスピードが変わるそうです。地球ではありえないですよね。びっくり。

地上がないとはいえ、核には岩石があるので落下するとなるとそこまで落ちます。

肉眼でも見ると１つの星。1等星ほどのあかるさで見ることができます。

他の惑星がガッツリ明るいのに比べると、控えめで市街地だと見つけづらいかなと思います。でも肉眼で見つけることができるということは、頑張れば初心者でも望遠鏡でとらえることが可能ということです。

そうすれば、自分の力で土星の環を見ることができます。

土星の環を最初に発見したのは、ガリレオ・ガリレイです。しかし、環と認識したわけではなく「3つ連なった星だ」と思ったようです。天体観望会でも人気の星ですし、可愛いフォルムです。

フォルムは可愛いけど、過酷な星。時速1800kmもの風が吹きます。台風で「最大瞬間風速が70mです」としたとき、それを時速に換算すると252km。

比べ物にならない風が土星では吹いていることになります。

ちなみに土星の環の成分には氷や塵が多く、少しずつ土星本体に降り注いでいるそうです。そのうち環もなくなっちゃうかな。。。

土星には衛星が150個近く見つかっています。その中で注目すべきは「タイタン」「エンケラドゥス」です。

タイタンは、衛星の中で一番大きく、濃い大気を持っていて、湖があるとされています。

下の画像がタイタンです。ちょっと不思議な色だけど、なんとなく地球っぽい？

エンケラドゥスは表面が氷で覆われており、地下に水が存在する可能性があると言われています。微生物がいるかもって言われている星です。いたとしたら相当寒さに強そう。

下の画像は探査機が撮影したエンケラドゥスです。

タイタンに落下するとこんな感じ

個人的には探査機が撮影した土星の美しさを知ってほしいと思っています。

色味が調整されている可能性はあるけど、上の方にはブルーが混じっていて、見とれてしまう。

北極はこんな感じ。美しい。

土星には過去に4機の探査機が向かいました。

（そのうち2機はボイジャー1号・2号）

4機目のカッシーニの印象が深いです。

1997年打ち上げ、2004年に土星に到着し、土星の周りをまわりながら2017年まで観測をしてくれました。最後は土星に落ちるグランドフィナーレで幕を閉じました。

グランドフィナーレでは、土星の風の音を収録したそうです。

占星術や神話も調べたものの、意外とピンと来ませんでした。

ローマ神話ではサートゥルヌスという農業の神様で、ギリシア神話ではクロノスという時間の神様。同一視されているようです。

西洋占星術では土星は試練、制約、責任を象徴しているようです。

ガイドとして語るにはやや難しいと感じました。

2025年は「土星の環の消失」という、環が見えなくなる現象がおこります。これは環が薄いから起こる珍しい現象です。そのため今年は例年以上に土星熱が高まると思います。

私は土星について語るなら「美！！！圧倒的、美！！！！！！」って、NASA画像を見せつつ、望遠鏡でのぞくリアルな土星を見せながら、過酷なんだな、あそこにある衛星に微生物いるかも・・・という話をしたいなと思っています。

みなさんは、

何が知りたい？

何を伝えたい？